不動産の共有名義とは
不動産の共有名義とは、一つの不動産を複数の人が共同で出資し、出資額の割合に応じた所有持分で登記することを指します。
例えば、夫婦が一戸建てを購入し、それぞれが出資した金額に応じた所有権を持つ場合などがあります。
共有名義は、一人では購入できない場合や相続時に所有権を分散させる際に利用されます。
共有名義で不動産を所有するメリット
不動産を共有名義で登記すると、以下のようなメリットがあります。
1. 所有内容の確認が容易:自分の出資分について、いつでも必要な情報を確認することができます。
2. 住宅ローン控除の二重適用:ご夫婦で共有名義にした場合、それぞれの収入に対して「住宅ローン控除」が適用されます。
この制度では、住宅ローンの年末残高の1%(または最大控除額)が10年間の間に所得税または住民税から減税されます。
共有名義の場合は、住宅ローン控除が二重に受けられるため、減税額がより多くなります。
3. 売却時の特別控除の二重適用:共有名義の不動産を売却する際、所有期間に関係なく最大で3,000万円までの特別控除を受けることができます。
共有名義の場合も、各共有者が所有していた期間に応じて特別控除が二重に適用されます。
共有名義の変更や解消方法
共有名義の変更や解消方法は、状況によって異なります。
例えば、共有名義を解消する場合は、全ての共有者の合意が必要です。
不動産を共有名義にする際には、弁護士や不動産取引の専門家に相談し、具体的な手続きやトラブルを防ぐための注意事項を確認することが重要です。
参考ページ:共有 名義 メリット・デメリット|共有名義にすると後々大変なことに?
共有名義のデメリット
共有名義で不動産を所有することには、以下のようなデメリットが生じる可能性がありますので、不動産を取得する際にはよく考慮して名義を決定する必要があります。
1. 共有者全員の承諾がなければ売却できない 不動産を共有名義にすると、他の共有者の承諾なしに売却することはできません。
自身が所有する持分の割合が9割であっても、他の共有者の同意が必須です。
つまり、全ての共有者が合意しなければ不動産の売却ができません。
2. 共有者が他界すると相続の対象になる 共有名義で不動産を所有している場合、共有者の一人が亡くなると、その方の保有する持分は相続の対象となります。
亡くなった共有者の相続に関しては、法定相続人や遺言に基づいて分割されることになります。
したがって、共有名義で不動産を所有する際には、売却や相続に関しての手続きや協議が必要となります。
将来的なトラブルを避けるためにも、共有名義を選択する際には、家族や共有者との合意や信頼関係を十分に確保し、将来的な事態に備えた対策を講じることが重要です。
共有名義で不動産を所有するメリット